あなたは結婚していますか。
結婚生活に不満はありませんか。
そして、そのパートナーとは一生つれそうつもりですか?
もしパートナーに不満を抱えていて、ときどき「離婚」の二文字が頭をよぎるようであれば、今すぐ計画に移した方が良いかもしれません。
なぜなら。
今まで離婚して不幸になった女性を、私はひとりも見たことがないからです。
「熟年離婚」はたしかに印象は良くないかもしれません。
しかし、現代は人生100年時代と言われている時代です。
パートナーにがまんしていることがあるなら、あなたはあと40年か50年はがまんしなくてはならないことになります。
長い年月をがまんしたまま生活することは「悲惨」だと思いませんか。
モラハラは治らない
わたしはバツ1.5ですし、わたしの周囲にもバツイチ、バツ2がゴロゴロいます。
それだけ離婚があたりまえになっているということですね。
離婚できない親世代
わたしの80歳の母は最初の夫を仕事上の事故でなくし、遺族年金が降りたため2度目の夫とは内縁関係でした。
2度目の夫は母の保険金をあてにして、生活費をビタ一文入れず 、家でゴロゴロするばかり。
歳を取り、次第にボケてきて家で排泄物を撒き散らすようになったので施設に入れることになりました。
その頃わたしは離れて住んでいたので、実情を見ていないのですが、母の夫は施設に入れられるのが気に入らず「家に火をつけて燃やす」とまで言って暴れていたそうです。
亡くなってから10年は経つというのに、未だに母は夫のことを悪く言います。
内縁関係であったのだから別れても良いと思うのですが、近所には夫婦のように見せていたし、家は夫の持ち物であったため、なかなか別れるふんぎりがつかなかったのだと言っています。
このように親世代は「世間体」に大きく作用されるし、また「男は横暴なもの」「女は横暴な夫に耐えるもの」という考えがしみついているせいか、なかなか離婚には踏み切れないようです。
母の場合は夫が先に亡くなったからいいのですが、もし夫に不満を感じている状態で、あなたのほうが先に亡くなってしまったなら、死んでも死にきれませんよね。
亡くなる瞬間「私の人生っていったいなんだったんだろう……?」などと後悔しなければいいのですが。
50代の結婚観とは
50代のわたしたちは、70代、80代の親に「女は夫に仕えるもの」「結婚してこどもを産むことが女の幸せ」と教えられました。
そしてわたしたち世代の夫は「男は家族を養うもの」と教えられ、家事は女がするものと思っています。
わたしが別れた内縁の夫は、父親が家で暴れる人だったため、それが当たり前と考えていたようです。
気に入らないことがあると一時間以上も怒鳴っているし、わたしがなにをするのも気に食わないようでした。
いわゆる「モラハラ」です。
わたしと夫は小さな会社を経営していたのですが、わたしは会社の事務をやり、現場仕事もやり、家事もやり、またお金のやりくりもしていました。
しかし、コロナで思うように資金繰りができないにもかかわらず、夫は贅沢な食事や週末のドライブ旅行を辞めず、さらに散財するようになりました。
わたしはコロナさえ終われば、また自分ががまんすれば、彼も変わってくれると信じていたのです。
でも、モラハラ体質はこちらががまんすればするほどエスカレートしますし、こちらががんばっていることも、夫にとっては感謝どころか「イヤミ」にとられたりするようでした。
よくわからないことですぐキレては、1時間も2時間も怒鳴っています。
こちらの言い分など聞かないし、部屋から出ようとすれば「すぐ逃げる」「話し合いをしろ」などと責めます。
怒りの原因すら定かでないのだから「話し合い」になどなりません。
こうなるともう一緒に居る意味はありませんよね。
現代の夫婦のやくわり分担
時代は変わりました。
街中ではひとりで赤ちゃんをあやしている若い男性を目にすることも少なくありません。
また、ひとりで大量の買い物…惣菜ではなく家族のための肉や野菜を買い込んでいる男性も目にします。
こどもの面倒も、家事も男性がして当たり前の時代になったのです。
しかし、わたしたちの夫たちは、そんな時代になったことを受け入れようとはしません。
妻に暴言を吐くのが当たり前な夫は、これからも暴言を吐くでしょうし、
家事をなにひとつやらない夫はこれからもやらないでしょう。
そして、妻を怒鳴るような横暴な夫は歳をとってさらに横暴になります。
モラハラやDVがあれば、今後はもっとひどくなるにちがいないのです。
増えている熟年離婚
熟年離婚が過去最高に増えた、というニュースを見ました。
それは自分の身の上をかえりみて「このままではいけない」と目覚めた女性が多いからだと思っています。
これから定年を迎える50代、60代の男性が、離婚したいというのはまれです。
なぜなら男性は「見栄を張る」生き物であり、妻や子は自分の肩書きや車と同じく、社会での自分を形作るアクセサリーだからです。
ですから離婚というのは見栄張りの男性にとっては、自分の株を下げるほかならず、ましてや離婚する気があるならもっと前にしているでしょうからね。
男性にとっての離婚は、社会的にものすごいダメージなんですよ。
よく言われることですが、離婚した女性は生き生きと輝き始めるのに対し、男性は暗く偏屈になり、身だしなみも整わなくなる傾向にありますよね。
それまで押さえつけられていた人と、それまで「面倒をみてもらっていた」ことに気づかない人との差です。
つまり、今現在、夫におさえつけられている人は、離婚することで仕返しすることもできるのです。
自分をとりもどす
たとえば、あなたは食べ物では何が好きですか?
どんな格好をするのが好きですか?
旅行をするならどこに行きたいと思いますか?
こんなたあいもない質問に、答えられない中年以降の女性がけっこういます。
夫やこどもの好みを優先しなければならない生活を送っていたため「自分の好み」がわからないのです。
離婚してひとりで生きていく、ということは、自分自身を見つけることにほかなりません。
いままで家族のためにがまんしていた「自分」を取り戻すのです。
一般的に男性のほうが収入が多いし、収入はすべて夫から、という人もいるでしょう。
専業主婦を長くやっていれば、いまさら外に出て働くのはこわい、と感じる人がいるかもしれません。
しかし、これからもずっと横暴な夫の世話をずっとしなくてはならないことに、あなたは耐えられますか?
私の夫はモラハラがひどく、私はなにをするにも夫の顔色をうかがっていました。
そして気づいたら、自分の好きなアーティストのコンサートに行くことも、
友だちと飲みにいくことも、全部あきらめていることに気づいたのです。
若い頃に結婚して、ずっと夫の仕打ちに耐えてきた人なら、おいそれとひとりで生きることを決心するのは厳しいだろうと思います。
しかし、50代でも選ばなければ仕事はありますし、また女性はお金のやりくりが得意な人が多いはずです。
収入は少なくても、日々の生活をやりくりして、小さな幸せを見つけることこそ「自分の人生」と言えるのではないでしょうか。
まずは日々の記録を
これまでこどものため、体裁のため我慢してきたけど、これが死ぬまでつづくのかと思ったら絶望しかない、と思っているあなた。
ここで踏ん切りをつけなければ一生がまんしたままです。
離婚するに値する落ち度が相手にあるかどうか。
たとえば浮気とか、暴言、暴力など。
生活費を渡さないなど。
そういった事実があるなら、まんいち裁判になっても勝つことができます。
今からでも遅くはありません。
離婚に向けての行動を起こしましょう。
まずは記録をとること。
あなたが離婚したいといっても、相手は拒否するかもしれないからです。
たぶん、あなたの不満を相手は「まったく気づいていない」はずです。
そして気づいていても、あなたが何も行動に移せないだろうとたかをくくっているのです。
「離婚」をゴールとして、計画を練りましょう。
今現在あなたが働いているなら、それほど苦労はありません。家を出ればよいだけです。
もしくは離婚を切り出し、相手から出てもらうことも視野に入れましょう。
離婚などとても言い出せないという場合は、秘密裏に計画を練ることが必要になります。
社会に出てもお金を稼げないのでは、と思うあなたへ
生活費を夫に依存していたとしても、専業主婦をしていた女性は「生活力」があるのです。
野菜を使い切る、ポイントを貯めて生活のたしにする。
安くて良いものを見つけるのが上手。
近所の人との付き合いも得意。
女性はこういった気遣いや小さなこと積み重ねが得意ですよね。
ですから、小さくて古いアパートに引っ越すことになっても、身の回りを整え、気持ちよく生活することができるでしょう。
自分ひとりの生活を支えるだけなら、それほど高給でなくても十分生活できるだけのお給料は稼げるはずです。
よく言われていることですが、介護業界は引く手あまたです。
まったく未経験でもやる気さえあれば働くことができます。年齢も関係ありません。
飲食業も人手が足りない。
また結婚前に仕事をしていたなら、それを生かせる業種を探すのも良いでしょう。
そして現代では、ネットでも仕事を探すことができます。
結婚前に事務をやっていたなら、自分のスキルにあった仕事が見つかるでしょう。
用意周到に計画を練り、ひとりで生活できる自信をつけてから離婚を切り出しても遅くはないのです。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
次回からは実践的な熟年離婚の仕方について書きます。
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