コロナ禍も落ち着きつつありますね。
これを読んでくださっている方の中にはコロナで収入が減ったとか、転職を余儀なくされたという方もいるのではないかと思います。
世の中で大きな流れが起こるときに、いつもワリを食うのは女性です。
時代の不確実さを感じ、人の都合に左右されないやりがいのある仕事をしたい、と考えた方もいるのではないでしょうか。
そこで私がおすすめするのは、女性ひとりで開業する小さな飲食店です。
えっ、何を言っているの。
コロナ禍で一番打撃を受けたのは飲食店じゃないかって?
その通りです。
確かにこのコロナ禍において、飲食店がいちばん酷い目に遭ったと思います。
しかし、それも落ち着きつつあるこれからの時代、一番伸びしろがあるのも飲食店なのです。
ポイントは「女性がひとりで営業する店」。
だからこそ成功するのです。
なぜ「女性ひとりの店」は流行るのか
私は48歳の時にカジュアルバーを開店させました。
女性ひとりで営業している店というと、ほかにもいろんな種類が考えられますよね。
肝っ玉母さんが経営する家庭的なお店?
和服の女性が上品な料理を出す小料理屋?
酒焼けした声のママが客に説教するような、癖の強いスナックもありますね。
どのタイプも魅力的ですよね。
しかし、そこまでキャラクターが強くなくてもいいのです。
暴論と思われるかもしれませんが、女性でありすれば店は流行ります。
そう言い切れる理由をこれからお教えしますね。
人は人とのふれあいを求めている
コロナ禍で友達に会えない、実家に帰省もできないなどと、人との繫がりが絶たれてしまい、多くの人がぬくもりに飢えています。
感染者は大幅に減ったものの、まだ完全な収束は見えていない状態です。
それでも街に繰り出し、酒を飲みに出る人が増えていますね。
また、それをとがめる人も減ってきました。
これは人が人とふれあわずには生きていけないことを示しています。
会社や学校に所属していれば社会的な繫がりは保てます。
ですが、家と職場の往復だけではむなしいですよね。
上司に叱責された、大きなミスをしてしまったなどで、そのまま家に帰りたくない人もいるでしょう。
ひとりのアパートでコンビニの弁当を食べるくらいなら、お気に入りのお店で一杯やってリセットしたい。
そう考える人は少なくないはずです。
それに会社帰りに小料理屋やスナックに寄るのは男性ばかりかと思うでしょうが、そうとも限りません。
女性も仕事の後に癒される場所を求めているのです。
仕事や人間関係につかれた社会人が寄っていきたいお店。
そこに居てほしいのは若い女性ではなく、ある程度年齢のいった女性です。
おせっかい焼きのおばさんタイプや、あなたの好きな料理をそっ、と差し出すような優しいお母さんタイプ。
そんなイメージが湧いてきませんか?
どんな女性が飲食店経営に向いているか
女性ひとりで経営し、接客する店にはいろんな種類があります。
定食屋、小料理屋、スナックなど。
またBarやカフェもあります。
今の時代ならキッチンカーで食べ物を販売する事も考えられますね。
それぞれの店の形態は後で述べるとして、ここでは女性ひとりのお店に必要なスキルについて説明したいと思います。
女性が経営する店に必要なスキルとは
お店をやるには特殊技能が必要で、誰にでもできるわけではない、と思ってはいませんか?
料理に自信がない、トークに自信がない。
また、美人でなければ無理、と思ってないでしょうか?。
料理を出す店であれば、最低限の家庭料理があれば良い。それと気配り。
それさえあれば店は続けていけます。
そのほかに必要なスキルがあるとすれば、
それは「聞く力」です。
もし小料理屋であれば、カウンターの中で翌日の仕込みなどをしながら相手することができれば、お客様はお母さんに話しているように感じるでしょう。
こういったお店は人気が出ます。
料理の注文が多い店であれば、それほどがっつり会話しなくても大丈夫です。
飲み物のおかわりを聞いたり、空いたお皿を片付けたりと、ほんの少しの気配りがあればいいんです。
こういった気配りができるのは、私たちの年代の女性ならではですよね。
お客様が求めているのは「家や会社とは別の居場所」なのです。
ですから、居心地の良い場所さえ作ってしまえば、トークすらいらない場合もあります。
そうは言っても、やっぱり女性なら美人がいいんでしょ?
そう思われた方もいるにちがいありません。
答えはNO。
女性が経営するお店には美貌はかえって邪魔になります。
美人ママは大変?
美人ママの店には、ママ目当ての男性のひとり客が押しかけます。
カウンターにひとり客が席を空けて何人も座りますよね。
こういった店は、いくら席が空いていても後から入っていくのはとても勇気がいります。
なぜならママと話すのが目的のお客様ばかりなので、これ以上よけいな客はいらないのです。
客どうしでけん制しあい、角を突き合わせます。
私は男性客同士の一触即発みたいな場面を何度も見ました。
トークに自信があるママなら、うまく回してお客様どうしで会話させたりもできますがテクニックが要ります。
美人ママの店は客単価を高くすることはできますが、お客様同士が仲良くなれない空気があります。
また、ママと恋愛関係になりたい男性ばかりなので、接客が面倒です。
とはいえ、お店は必ず流行りますので、容姿に自信があって、男性と話すのが苦ではない方にはとても良い商売だと思います。
なぜ「ひとり」で経営するのが良いのか
女性の店がお客様を引きつけるのはわかる。
ではなぜ「ひとり」が良いのか?
それは単純に経費の問題です。
お店を経営していくには、光熱費、家賃など毎月必ず払わなくてはならないお金が発生します。
とりわけ人件費は必要経費の中でも高い比率を占めます。
また、始めたばかりのお店が軌道に乗るまでには時間がかかります。
収入がまったくなくても、アルバイト料は払わなくてはいけません。
最初はひとりでやってみて、手応えを感じたら人を雇うことを考えれば良いでしょう。
それに、最初からワンオペで営業することを考えれば、小さな店舗になりますよね。
それなら家賃も光熱費も安く済みます。
ひとりでお店を経営するメリット
ひとりでお店を営業すると言うことは、個人事業主であり一国一城の主です。
会社員として勤めるなら、毎月決まった給料をもらえますが、ときには給料に見合わない仕事もしなくてはいけません。
また上司やお局様など、人間関係も煩わしいことが多いです。
個人事業主になるということは、自分で人間関係を選ぶことができます。
自分の店なので、困ったお客は断っても良いのです。
店のインテリアを考えたり、好きなお皿を選んだりと、自分の好きな空間を作ることができます。
また、あなたの店に集まるお客様は、あなたのことが好きで来てくれる人なので、自己肯定感がグッと上がります。
自分中心のコミュニティが作れるのです。
休みは好きに決めていい
飲食店をやると言う事は、毎日お店を開かなくてはいけないように思われますが、そんなことはありません。
現代はSNS時代です。
定休日以外に休まなければならない時や、急な用事ができた時などはSNSで告知すれば良いのです。
これからのお店の経営は、SNSをうまく使いこなせるかにかかっています。
Instagram、Twitter、Facebook。
SNSで繋がった人は顧客化しやすく、またその人のアカウントでもあなたの店を紹介してくれます。
お金を払ってくれた上、タダで宣伝してくれるのです。
それぞれの特色を活かして、うまく営業に役立てると良いですね。
店の営業以外で稼ぐこともできる
お店の営業のほかに、地域のお祭りやイベントなどに参加すると名刺代わりにもなり、お小遣い程度のお金は入ってきます。
今ならテイクアウトの注文も取りやすいですよね。
このように収入も自分の工夫と頑張り次第でいくらでも増やせるのです。
女性ひとりの店は危なくないのか
そうは言っても、お酒を出す店は危なくないのか?
そう考える人は多いと思いますし、実際、私も危ない目に遭ったことがあります。
私の店は夜遅くまで営業するBarでしたので、致し方ない面もあります。
危険を避けたいと思うのなら、酒より食事にウエイトを置いた、照明の明るいお店にすれば良いでしょう。
それでも「困った客」というのはひとり、ふたりは現れます。
店をはじめた頃に同業者から、
「かならず一度は無銭飲食に遭うから」
…と言われましたが、私の店には来なかったですね。
それよりは酔っ払いすぎた人、ほかのお客様に突っかかっていく人は何人もいました。
こういう場合は店主の裁量にかかっています。
店の主人として困った客には毅然とした態度をとる。
困ったことをする人は、あなたを女性だと思ってナメていますし、また甘えてもいるのです。
お客様はあなたのファン
はじめは「どんな店だろう?」と、いろんなお客様が入ってきます。
年齢層も仕事もバラバラです。
その中であなたに合ったお客様が、リピーターになってくれます。
あなたが50代であれば、あなたと同年代くらいの人、40代から60代の人が多く集まるでしょう。
はじめは男性のひとり客が多いはずです。
もしかしたら、あまり好ましくないような人も来るかもしれません。
しかし、一年ほど続けると自分に合ったお客様が入ってきます。
そのうちにお客様どうしが顔見知りになり、仲良く会話しはじめます。
あなたが特に相手をしなくても、常連さん同士で楽しい店の空気を作ってくれるのです。
常連のお客様が増えたら、経営は成り立ちます。
料理が好きな人なら、自分の料理を喜んで食べてくれてお金を払ってもらえたら、こんな幸せなことはないですよね。
トークが好きな人なら、自分と話したいために人が来てくれることはとても嬉しいと思います。
女性ひとりのお店は、お金とやりがいを与えてくれるのです。
大事なのは店主の美貌ではなく、気配りと「居心地の良さ」
プロ級の料理もトークのスキルもいらない
ひとりで営業する店は家賃も安く、人件費もいらない
今の時代はSNSを活用して顧客をつくる
居場所さえ作ってしまえば、お客様が店を育ててくれる
いかがでしたか。
お店を開業したいと思えるようになってきたのではないでしょうか?
次回は「女性が開業しやすいお店の形態」について書きたいと思います。
コメント